2013年10月22日

アフター・アース

〈2013年映画感想29本目〉


アフター・アース
AFTER EARTH
2013年 アメリカ 100分
監督:M.ナイト・シャマラン
脚本:M.ナイト・シャマラン,ゲイリー・ウィッタ
配給:コロンビア映画
出演:ウィル・スミス,ジェイデン・スミス,ソフィー・オコドネー,ゾーイ・イザベラ・クラヴィッツ,ジェイデン・マーティン,グレン・モーシャワー,デヴィッド・デンマン

 自然環境が破壊され人類の居住できない惑星になった地球に不時着した父子の冒険と戦いを描いたSFアクション映画です。監督はM.ナイト・シャマランですが,彼の色はかなり薄め。寧ろ,ごく普通に堅実で面白みのない映画になってしまっていました。良くも悪くもこれまでの作品では感じた個性というものを全く感じなかったのは残念です。逆に主演を張るウィル・スミスとジェイデン・スミスのふたりの印象はかなり強い。原案から製作までの指揮を取っていたのだから当然と言えば当然なのでありますが,結局のところ本作はシャマラン映画ではなくて,ウィル・スミス映画ということに尽きるのでありましょう。環境破壊の果てに奇怪な生物が支配するようになった地球の姿は興味深い。但し,地球であるという必然性が感じられなかったのも事実。別の惑星に不時着しても物語としては成立するのですよね。地球を舞台とする説得力にははっきりと欠けておりました。一方で英雄である父サイファと高い能力を秘めながら若さ故に暴走しがちな息子キタイの対比は面白い。不時着時の事故で負傷したサイファからの無線指示だけで単独行動を余儀なくされるキタイの冒険が物語の中心となります。人類抹殺生物兵器アーサの追撃と生命維持の為の医薬品の残量というふたつの要素が緊迫感を高める展開は王道であるが故に効果的かなあ。アーサは人類の恐怖に反応するという性質なのでキタイが恐怖を克服して一人前の男に成長するという障壁にも最適でありましょう。御都合主義的ではありますが。結局のところ,それなりに楽しめはするのだけど,それ以上の感慨を抱かない作品でありました。もう少し,いい意味でも悪い意味でも突き抜けたものが欲しかったなあ。娯楽映画としては悪くないと思います。
posted by 森山 樹 at 21:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想(映画館)