2014年03月30日

スノーピアサー

〈2014年映画感想8本目〉
スノーピアサー
SNOWPIERCER
2013年 韓国/アメリカ/フランス 125分
監督:ボン・ジュノ
配給:ビターズ・エンド/角川映画
出演:クリス・エヴァンス,ソン・ガンホ,コ・アソン,ジェイミー・ベル,ジョン・ハート,ティルダ・スウィントン,オクタヴィア・スペンサー,エド・ハリス,ユエン・ブレムナー,ルーク・パスカリーノ,アリソン・ピル

 雪と氷に閉ざされた未来の地球を舞台に残された人類を乗せて走り続ける列車スノーピアサーを舞台としたSFアクション映画です。発想は面白いのだけれど,スノーピアサーの設定はやはり無理がありすぎて突っ込みどころ満載。但し,一面真っ白の大地を走り続ける列車という視覚的な刺激はたまらないものがあります。また,最下層の人間は列車の最後方に,そこから前に進むに従って支配階級が居住するというスノーピアサーの暗黒郷ぶりも素敵。勿論,人間ドラマが主体となるのですが,このスノーピアサーという世界観そのものが最大の見どころであるといっていいでしょう。尤も,スノーピアサーに関する設定は全く明らかにされないのが不満ではあります。というか,幾ら永久機関を搭載しているとは言え走り続ける必要性は感じないし,そもそも永久機関を生み出せる技術があるならば,このような事態には陥っていないような気がするのですよね。こういった指摘は野暮であることは承知していますけれども。物語はスノーピアサー内の理不尽な支配に対する下層民の反乱が描かれます。主人公はクリス・エヴァンスが演じる反乱の指導者カーティス。彼の戦いが中心となりますが,その真相はまあ想定通りと言えば想定通り。ソン・ガンホとコ・アソンが演じる父子が美味しいところを持っていったなあという印象が残ります。また,スノーピアサーの支配者であるウィルフォードの片腕メイソンを演じるティルダ・スウィントンの怪演が素晴らしい。あの笑顔の醜悪さが非常に素敵であります。スノーピアサーの子供たちを洗脳する役を担う小学校教師役のアリソン・ピルもいいですねえ。全体的にスノーピアサー支配者層の狂った感じが面白かったです。まあ,反乱軍側もあまり全うとは言えないのですけれども。カーティスが背負った罪も重たいよなあ。物語というよりも舞台装置を楽しむ種類の映画でありました。これはこれで満足かなあ。暗黒郷ものが好きな類の人間ならば楽しめる作品であるかと思います。
posted by 森山 樹 at 21:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想(映画館)