2014年06月15日

絶狼〈ZERO〉-BLACK BLOOD-白ノ章

〈2014年映画感想17本目〉
絶狼〈ZERO〉-BLACK BLOOD-白ノ章
2014年 日本 72分
監督:金田龍
配給:東北新社
出演:藤田玲,武子直輝,梨里杏,セイン・カミュ,野本かりあ,ガダルカナル・タカ,尚玄,粟島瑞丸,世良優樹,大貫真代,高野八誠

 〈牙狼〉シリーズのスピンオフ作品。絶狼を主人公に据えた全6話の新シリーズの最初の三話分の劇場公開という特殊な上映形式を採用しています。道理で妙に物語に細切れ感があると思いました。白いスーツを纏った紳士然としたホラー・リングとの死闘が描かれます。「人間とホラーの共存」を掲げるリングの姿はこれまでのホラーとはかなり異なった印象を受けますが,そのやり方というのはやはりホラーらしく非道なもの。様々な事情から表の世界で生きられなくなった人間を集めてコミュニティを形成し,その中からホラーへの生贄を差し出させるという或る種のディストピアの運営を行うというのが素敵。今回の作品において絶狼とともに戦うユナとの因縁も興味深いものがあります。また,そのユナ自身にも騎士にはなれない女性でありながら魔戒剣を扱えるという謎が存在します。ユナを支える魔戒法師カインもなかなか魅力的。尤も,リング役のセイン・カミュの慇懃で不気味な雰囲気が最高に素晴らしいです。絶狼こと涼邑零を圧倒する実力も然ることながら,行方不明になったユナの母イユとの不思議な関係性も謎めいています。今作は前半部分ということで実際のリングとの戦いは前哨戦に終わりましたが,少なくとも現段階では魔戒騎士たちに勝ち目がなさそうなのも事実。此処から如何に巻き返すかが楽しみであります。やっぱり,この〈牙狼〉シリーズは都市を舞台にする方が好みですね。なお,零たちの本拠地となるBARルーポの主人バクラを演じるガダルカナル・タカの渋い雰囲気が印象的でありました。後篇となる『絶狼〈ZERO〉-BLACK BLOOD-黒ノ章』で如何に物語がまとまるのか期待しています。
posted by 森山 樹 at 09:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 告知