2010年11月25日

パラノーマル・アクティビティ第2章/TOKYO NIGHT

〈2010年映画感想40本目〉
パラノーマル・アクティビティ第2章TOKYO NIGHT
2010年 日本 90分
監督:長江俊和
脚本:長江俊和
配給:プレシディオ
出演:中村蒼,青山倫子,吉谷彩子,鯨井康介,守永真彩,山田登是,松林慎司,津村和幸

 2009年にアメリカで製作された擬似実録系ホラー映画『パラノーマル・アクティビティ』の日本版続篇です。アメリカ版の続篇も日本では2011年2月に公開予定とのこと。ひとつの作品に対して日米それぞれで続篇が制作されるのは初めての試みだとか。勿論,アメリカ版の続篇も鑑賞したいと思います。日米ふたつの作品を比較することで恐怖感の違いを味わうのも面白いかもしれません。

 擬似実録系ホラー映画『パラノーマル・アクティビティ』の日本版の続篇です。舞台を日本に移し,登場する人物も姉弟に変更されています。基本的には前作と全く同じ。無闇に前半部分が退屈だった前作に比べ,かなり早い段階から超常現象が頻発するので飽きさせない構成にはなっています。但し,超常現象の演出が前作とあまり変わらないのは困りもの。前作の完成度が高かったと言うことが出来るのかもしれませんが,概ね前作の焼き直しに留まっている感があります。それでも,盛り塩や陰陽師によるお祓いなど如何にも日本的な要素を絡めてきた点は素直に評価したいところ。特に陰陽師に関しては本物の橘流陰陽師を起用することによって現実感を出しているのが面白い。作品の性質上,陰陽師による祈禱が失敗に終わってしまうのですが,これは陰陽師の信頼性を下げることに繋がりはしないのかなと要らぬ危惧をしてしまいますけれど。また,前作と明白な関連性を打ち出しているのも面白いところ。逆に言えば前作と原因が同じである為に超常現象が同様のものであるという説得力を有しているように思います。前作の趣向を継承した正統的な続篇ということが言えるでしょう。その意味では前作を楽しめた人であれば今作も素直に楽しめることが出来る筈です。

 完全に無名の人物を起用しているが故に逆に擬似実録系映画としての現実感を出していた前作に比べて,今作では中心となる人物に中村蒼と青山倫子というそれなりに著名な人物を起用しています。その為に擬似実録系映画という雰囲気には乏しいのが残念。物語の展開も前作と殆ど同じである為に目新しさにははっきりと欠けています。しかし,ホラー映画としての様式美は流石のもの。特に終盤の畳みかけるような展開はなかなか楽しいものがありました。中盤で姿を消した父親がきちんと伏線となっていたことにも好感を抱きます。平穏な日常生活に徐々に忍び寄る恐怖の演出もたまりません。その意味では正しいホラー映画といっても良いのでしょう。但し,キリスト教圏ではない日本において,この超常現象の原因が悪魔というのは現実感に欠ける印象があります。前作との関連性を保つ意味では仕方がないことではありますけれども。逆にそこまで前作との関連性を意識する必要があったのかは疑問です。寧ろ,前作に捉われずに日本ならではの演出・設定を構築した方が面白かったのではないかしらん。そうすることで日米双方の続篇を比較対照する楽しみが生じたように思えて残念な気持ちもあります。ちなみに主演のふたりはこんなものかなという印象。中村蒼はともかく青山倫子は自分好みの美人でなかなか惹かれるものを感じました。絶叫もなかなか堂に入っており素敵。今後とも注目したい女優に思えます。

 鑑賞する人を選ぶ作品だとは思いますが,少なくともこの種の擬似実録系ホラー映画好きな自分のような類の人であれば存分に楽しめる筈。前作と同じ物語構成も様式美と考えれば,それ程問題はないかと思います。ただ,それでもやはりある程度の捻りは欲しかったなというのも事実。物語としても不自然な箇所は多々ありますが,そういったことには目を瞑って素直な気持ちで楽しむべき作品かと思います。

 余談。アメリカ版の続篇は日本では2011年2月に公開されるとのこと。子供もいる家族が舞台のとなるようです。こちらにも期待をしたいと思います。悪趣味ながらもこの手の映画は結局好きなのですよね。
posted by 森山 樹 at 21:11| Comment(0) | TrackBack(3) | 感想(映画館)
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