2012年01月23日

機動戦士ガンダムUC episode4

〈2011年映画感想35本目〉

機動戦士ガンダムUC episode4
2011年 日本 60分
監督:古橋一弘
脚本:むとうやすゆき
配給:
出演:内山昂輝,藤村歩,池田秀一,浪川大輔,甲斐田裕子,成田剣,永井一郎,伊藤茉莉也,手塚秀彰,高木渉,石塚運昇

 『機動戦士ガンダムUC』の第4話です。副題は「重力の井戸の底で」。題名通りに地球上が物語の舞台となります。今回からこれまで故鈴置洋孝が声を当てていたブライト・ノアが登場。演じるのは成田剣。ブライトと言えば,宇宙世紀を舞台とした〈機動戦士ガンダム〉には無くてはならない人物。オードリー・バーンやマリーダ・クルスもそうですが,過去作品との関連は燃えるものがあります。

 スペロア・ジンネマンが艦長を務めるガランシェールに捕らわれたバナージ・リンクス,リディ・マーセナスとともに地球に降り立ったオードリー・バーン,それぞれの運命が大きく変転する『機動戦士ガンダムUC』第4話です。今回はほぼ全篇が戦闘という濃密な回。戦闘の合間に挿入される人間模様も素晴らしく,これをたったの一話で描いてしまうのが勿体なく思えてしまいます。或いは一話に押し込めたからこその濃度ということも言えるかもしれませんけれど。特にゾゴックやジュアッグ,イフリート・シュナイドなどこれまで映像化されていないようなMSが大挙して出るのは余りにも嬉し過ぎます。終盤の舞台となるトリントン基地での戦闘ではザクI・スナイパータイプとバイアラン・カスタムが大暴れ。特にザクI・スナイパータイプは実質的には一年戦争時代でも一世代前の機体な訳で,MSは性能だけではなく運用が大事ということを強烈に印象付けてくれます。一方のバイアラン・カスタムもトリントン基地を襲撃するジオン残党軍に対して孤軍奮闘する姿は正に天空の王者と呼ぶに相応しい活躍ぶりでした。何よりもここでバイアランを活躍させようとする制作陣の選択が素晴らしい。ファット・アンクル改から連邦軍のMSを的確に狙撃するザクI・スナイパータイプとともに制空権の重要性を見せつけてくれました。正直なところ,ガンダムユニコーン&デルタプラス対超大型MAシャンブローとの対決よりも此方の方に釘づけとなってしまいました。物語面ではスペロア・ジンネマンに触れ,成長を見せるバナージの姿が印象的。また,オードリーがマーセナス邸を逃げ出して辿りついたダイナーの老主人との会話も見どころのひとつ。とにかく物語が濃密過ぎて片時も目を離すことが出来ませんでした。終了後の心地良い疲労感は特筆ものですが,また凄く気になるところで終わっているのですよね。新たに登場した謎の黒いユニコーンガンダムが大変気になります。

 舞台が地球上に移ったことでフル・フロンタルの出番は限られてしまいましたが,代わってジオン残党軍のロニ・ガーベイとヨンム・カークスが強烈な活躍を見せてくれました。今回に限って言えば,ロニが完全にヒロインの立ち位置ですね。バナージとの交流,そして対峙,暴走と悲劇のヒロインを演じています。シャンブローを駆って,トリントン基地周辺を無差別に破壊すると言う彼女の行為に決して賛同はしませんが,父を始めとする大切なものを全て奪った連邦軍への復讐の想いを否定することは出来ません。それにしても拡散メガ粒子砲とリフレクタービットを駆使するシャンブローの破壊力は凶悪そのもの。リフレクタービットを使ったということはロニ自身はニュータイプだったのでしょうか。強化人間というわけではなさそうでしたけれど。そして,暴走するシャンブローを阻止するべくユニコーンガンダムで立ちはだかりながら,遂に最後までバナージはロニの登場するコクピットを打ち抜くことが出来ませんでした。これはバナージらしいと思います。但し,ユニコーンガンダムからビームマグナムをもぎ取って引鉄を引いたデルタプラスのリディとは溝が出来た感を否めません。バナージは意識しなくともリディにとってはオードリーを巡る恋敵。このあたりの人間模様が悲劇に繋がらなければいいのですが。新たに登場した三機のジェスタを駆るトライスターの活躍も今後楽しみです。

 最後に姿を見せた黒いユニコーンガンダムが今後は物語の中心になってきそう。搭乗するのはマリーダ・クルスなのでしょうね。彼女を利用しようとするマーサ・ビスト・カーバインの不穏な動向も気になります。このあたりの政治的な駆け引きが描写されるのも〈機動戦士ガンダム〉ならではと言えるのでしょうか。同じくオードリー・バーンことミネバ・ラオ・ザビもマーサの手の中の筈。この女性が様々な意味で事態の中枢に位置しています。あまり出番のなかったフル・フロンタルも次は活躍してくれるかな。彼には魅力を感じないのですが,彼が駆るシナンジュの格好良さは本当に魅力的なのですよね。次は今年の5月に公開予定とのこと。期待したいと思います。

 余談。今回は登場するMSが多過ぎて,全部を把握し切れなかったのが痛恨事。特にガルスKは最後まで何処にいたのか分かりませんでした。他はだいたい確認できたように思うのですけれどね。このあたりの量産機,試作機が活躍する展開は大変に好みです。今後も期待していいのかしら。
posted by 森山 樹 at 07:02| Comment(2) | TrackBack(0) | 感想(映画館)
この記事へのコメント
こんにちは。どの映画を見るかの参考にブログ見させて
頂いております。
細かい話ですが、ギャプランカスタムではなくて
バイアランカスタムです。
後、↓のサイトにep4に登場した量産機などが
画像つきで紹介されてますので、よろしければ。
これからも更新頑張ってください。

http://minkara.carview.co.jp/userid/480376/blog/24479804/
Posted by ケリー at 2012年02月19日 11:09
>ケリーさん
ご指摘ありがとうございました。
バイアランカスタムですよね。
何で名前間違っちゃったんだろう。
後日,訂正しておきます。
Posted by 森山 at 2012年02月22日 07:11
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